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ヘルスケアビジネス探訪記inマレーシア(5)

高齢者施設(施設名:MY PLACE)を訪問

(1)施設の概要

今回は居住地を離れ、首都クアラルンプールから電車で2時間半北上したイポー市を訪問し、同市にある高齢者施設(施設名:MY PLACE、代表:Mrs. Yap (Chou Ching Fung氏)を見学してきました。この施設は現在、入居者135名を抱え、市内でも最大級の高齢者施設の一つに数えられています。施設内では、介護を要する方を受け入れ、さらに常駐の看護師と駆けつけが可能な医師との連携により、若干の医療サービスも提供しています。同施設ではさらなる事業の拡大を目指し、現在、隣接地に自立状態にある高齢者専用の施設も完成間近となっていました。

入居者のほとんどは中華系のマレーシア人で、その他、インド系の方もほんの数名だけ確認されました。もちろんマレー系住民も入居可能とのことですが、宗教による食事の違い等もあり、現実的には入居は考えにくいそうです。ちなみに滞在要件さえ満たせば、日本人を含む外国人であっても入居可能だそうです。

入居希望者は予約待ちの状態にあり、緊急度などを考慮しながら適宜、入居を受け入れているそうです。入居者の中には、遠くクアラルンプールから「お試し入居」を経験の後、入居される方もおられるそうです。

居室は個室から最大8人部屋までのタイプがあり、タイプごとに料金が設定されているそうです。食事は一日に軽食を含め5食とのことですが、利用料金はその食事代が込みで5人部屋の場合、一人一か月1,200リンギット(約36,000円)程度とのことでした。日本の施設利用料から考えると決して高額ではありませんが、これでも富裕層に属する方々が入居されているそうです。施設では体操などのイベントを週一回ずつ取り入れるなど生活のメリハリを工夫しているそうです。

(2)印象的だったこと

施設内は随所の窓や扉が開けられており、全体として開放的な印象を受けました。各居室にはテラスが敷設され、そこを通じて中庭を散歩し、入居者同士が交流を図ることができる構造になっていました。ここイポーはクアラルンプールよりは若干涼しい気候とのことであり、シーリングファン(天井の扇風機)は全室に設置されているものの、エアコンは特定の空間のみに設置されているだけでした。日本の高齢者施設との最も大きな違いと言えば、手すりの数が極端に少ないということでした。手すりはユニットバスにしか設置が確認できませんでした。食事は調理室で集中的に調理されており、入居者が料理活動に部分的に参加するなどの取り組みは行われていないとのことでした。

また生活習慣による違いにより、マレーシアでは浴槽に入る習慣がないため、各居室にはシャワーのみが設置され、共同浴場もありませんでした。

見学日は残念ながら代表のYapさんにお会いすることは出来ませんでしたが、事業の拡大にも意欲的な方であるとの地元の方の評判であり、いずれ日本の介護事業者とも連携する日が来るかもしれないと感じました。

【施設外観】

01-施設外観 (1024x768)

【居室(個室)】

02-居室(個室) (1024x768)

【居室(多居室)】

03-居室(多床室) (1024x768)

【テラス】

04-テラス (1024x768)

【食事】

05-食事 (1024x768)

【手すりのない廊下】

06-手すりがない廊下 (1024x768)